農業はどこへ行くのか?
近年では家庭菜園や小さな農園のレンタルで、個人でも作物を作り自分で食べる人が増えてきている。
消費税の増加や野菜価格の高騰で始めた菜園も、その楽しさから本格的なものを始める人もいるようだ。
では、実際に農業は儲かっているのだろうか?
・基本的に農業就業人口は減少
農業を生業としている人はみなさん想像通り減っている。
農林水産省のデータでは平成17年で330万にほどだ。
このペースなら現在では300万人切ってるぐらいだろう。
・農業生産額は9兆円
では生産額はいくらかというとすべて合わせて9兆円程度だ。
すごい金額ではないか!と思うかもしれないがそうではない。
この規模はソフトバンクグループと同程度だ。
あちらの従業員が6.6万人なので効率は非常に悪いといえる。
これって大丈夫なのか?
・新規就農者は増えてる
今まではあまりいいイメージの数字は出てこなかったが、一方で新規で農業を始める人は増えている。
最近は10万人程度が新たに農業を始めている。
10年ほど前ならこの半分だったので、ブームが来ているのかもしれない。
だがひも解いてみると、ほとんどは50歳以上~で早期リタイヤしたか、定年後に始めたかという具合だ。
若者が初めから農業についていくケースは少ない。
基本的には流出していく人口が圧倒的に多いのが現状だ。
儲けなんてほとんど出ないという話もザラに聞く。
老後の楽しみの一つとして始める人が多いのだろう。
・老後の楽しみならそれでいいじゃないか
何も難しく考えなくてもいい。
これからの農業は老人が担っていけばよいのだ。
若い力をバンバンそそぐのではなく、定年後に再就職先としてそういう企業が出来ればいいのだ。
そして現物で報酬を支給。
企業という形態をとるかは別にして、これからの農家というのはこのスタイルが増え、家族とご近所さんで消費というのがかなり増えると思う。
その一方で農業で成功している企業が、ますます大きくなっていくだろう。
工業的に生産できる品種も増えていき、以前よりは安定した作物の栽培も可能になっている。
面積が広くなればなるほど、コストダウンや初期投資の回収も容易になっていく。
これからは大企業と個人の二極化が進む予感がした今日この頃でした。